デイケア 2021.6.15

関東地方では、いよいよ梅雨入りしましたね。平年より7日遅く、ここ10年で一番遅い梅雨入りのようです。気圧の変動や蒸し暑く心地悪く感じる日もありますが、路地に咲く満開のアジサイや木々の緑、太陽の光などに幸せを感じながら乗り切っていきたいですね。

本日のデイケアは、8名の方にご参加いただきました。

まずは連句から。
ちょっと悪い夢を見る、さっそく実践ノスタルジー、久しぶりの電話、起こる波音 はしゃぐ声 静まる命 動く鼓動、買い物キャンドル依存でアゲアゲ、運転が楽しくなってきた、こないだ土曜日コースカのワンチャンいっぱいだっこした、夏はやっぱりウキウキする、と思い思いの句が並びました。見学の方が２名いらっしゃり、自己紹介や近況報告など和やかで楽しい時間になりました。

続いて当事者研究。
本日は、２名の方からお困りごとがあがりました。

まずは、『仕事に向けて体調管理をしたいが眠りの質が悪く、寝ても疲れがとれず困っている。』というお困りごとについて意見をだしあいました。

ご相談者さんは、ずっと眠れていないということで、現状や原因などを尋ねると「最近変わったばかりの眠剤があってないと感じる。毎日散歩くらいの運動しかしてないけど激しく運動した後くらいの疲労感やだるさを感じている。身体的な不調と精神的な不調があり、両方不調だときつい。」と話されました。精神面については「以前はずっと悪かったけれど、今は良い時と悪いときのリズムがあり、良いときがあるからそれは良くなったと思っている。」ということでした。

また、「お薬で寝たときと、自然に寝たときでは眠りの質が違うから自然に寝たいけど、今は寝る方を優先してお薬を飲んでいる」という思いも話されていました。

このような睡眠の問題は、参加されている方の中からも「体調を整えるためには睡眠が必要だけど、寝なければと思うと緊張し寝れなくなる」と共感の声があがりました。

対策としては、睡眠に良いサプリを試す、心配や不安から脳が働きすぎている疲労感にはヨガや瞑想が効く、寝ようとしない、アロマ、自分の想いを手紙などに書く、楽しいことを考えるなど皆さんから意見があがりました。

ご相談者さんは、サプリやヨガを取り入れてみると言われていました。そして、無理に寝ようとしないという意見には「寝ないとミスに繋がり人に迷惑をかけるから」という思いが聞かれました。責任感の強さや真面目さも原因ではないか、他人軸ではなく自分軸で生きられるようになると良いと思うと参加者みなさんと共有しました。

次は、『自暴自棄になり親に当たる、どうすれば良いか？』というお困りごとについて話し合いました。

ご相談者さんは、親に当たってしまうのは親にも原因があり、デイケアを休んだときに「ポンコツになる」と言われたことに腹がたったとのことでした。

こちらのお話には、参加者の方から「それは親が悪い」「親なんて好きなこと言うから気にしなくていい」などいろいろと意見があがりました。そして、いつの間にかご相談者さんから「親も自分を心配してるから…」とご両親の弁解をする言葉が聞かれました。このときのことについて、ご相談者さんは最後に「自分の代わりに親の文句を言ってくれてスッキリした。あまりにも言われたから自分で親の弁解をしてて面白かった…」と笑顔で感想を話されていました。

自暴自棄になっていることについては、友人からいろいろ言われ、人と会いたくなくなり、そのことが原因でデイケアにも来れなかった、ということでした。

ご相談者さんは、「自閉症スペクトラムだと診断されたことがあって、コミュニケーションが問題だと感じている。自分はうまく人とコミュニケーションが取れないと思って、そのことが気になって人と会いたいけど会えなくなる…」と話されました。

参加者の方からは、それも個性、気にしなくて良い、コミュニケーションの取り方を学んでみてはという意見があがりました。また、長く付き合いのある参加者の方からは「確実にコミュニケーション力上がっているよ」という温かい声かけがありました。

ご相談者さんは「元気になりました。」と笑顔で話され、皆さんに感謝の気持ちを伝えられていました。

お困りごとを本音で語ることができ、共感、肯定的な温かい言葉や率直な意見を心置きなく伝え合える場はとても大切だと感じました。胸の奥から温かくなる良い時間になりました。

最後は、本日の週替わりプログラム「コラージュ」。
雑誌から写真や言葉を切り抜き画用紙に各々に表現しました。短い時間でしたが集中し楽しまれている様子が伺えました。

次週は、第4週目プログラムの「ザ自由創作！」です。
皆様のご参加を心よりお待ちしております。

作業療法士