続きです。

『小麦グルテンが原因の皮膚疾患

小麦グルテンに関連する発疹をはじめとした皮膚疾患には、以下の ようなものがあり
ます。

・ロ内炎ー舌炎(舌が赤く腫れる)、ロ角炎(唇の両端にできる痛みのある炎症)、ロ腔灼熱感症候群が小麦グルテンに関連するロ腔内の炎症の一般的な症状です。   

・皮膚血管炎ー盛り上がったあざのような皮膚病変です。生検によって血管 の炎症が特定されます。

・黒色表皮下腫ー皮膚が黒くなり、ごわごわしてきます。通常は首の後ろにできますが、わきの下、肘、膝にも現れます。糖尿病の傾向がある子供や大人に、驚くほど多くみられます。

・結節性紅斑ーー鮮やかな赤い発疹で、熱を持ち、痛みがあります。大きさは2・5〜5.5センチほどで、主にすねに現れますが、体中のどこにでもできる可能性があります。 原因は皮膚の脂肪層の炎症です。治っても、茶色くへこんだ痕が残ります。 

・乾癬(かんせん)ー赤いうろこ状の発疹で、肘、膝、頭皮に多く見られ、全身にできることもあります。小麦とグルテンを除去した食事療法を数カ月行えば、症状は改善されます。
・白斑(はくはん)ー皮膚の一部の色が抜けて白くなります。痛みはありません。症状が固定すると、小麦グルテンを除去しても効果がないことがあります。

・べーチェット病ーロ腔内や性器に潰瘍ができます。ティーンエージャーや若年成人が多く発症します。ほかにも、脳に関連する精神病、生活に支障が出るほどの疲労感、 関節炎など、さまざまな症状 が現れます。 

・皮膚筋炎ー赤く腫れる発疹で、筋力低下と血管炎を伴います。

・壊瘋性膿皮症ー顔や手足に発生する潰瘍で、深い傷となり、慢性になることもあります。 治療には、 ステロイドやシクロスポリンといった免疫抑制剤などを用います。
進行すると壊疽を起こし、手足の切断が必要になります。死に至るケースもあります。 

いままで見てきたように、 小麦グルテンによる皮膚疾患は、少々気になるものからひどく変形する病気まで、実にさまざまです。p226,227』

→本当に色々な病気の原因になるんだなぁ。

『抜け毛の原因リストに、小麦の摂取も加えてください。「円形脱毛症」 は毛が部分的に抜ける症状です。多くの場合、頭髪ですが、身体のほかの部分の毛が抜ける場合もあります 。症状が全身におよび、頭から足の先までまったく毛がなくなるケースも見られます 。小麦を摂取すると、セリアック病に似た炎症が皮膚に発生し、円形脱毛症になります。

炎症を起こした毛包は、毛を支える力が弱まるので、毛が抜けるのです。毛が抜けたあとの傷つきやすい部分には、腫瘍壊死因子、インターロイキン、インターフェロンといった炎症性メディエーターの増加が見られます
。p230』

→え?!抜け毛も?!朗報です。抜け毛気になったらまず小麦を…以下同文。

『不思議なことに、小麦を断つと、断食がずっと楽になり、難なくできるようになります。…小麦を食べない人なら18時間.24時間、36時間、72時間、もっと長時間でも苦もなく断食を続けられます。…それは、昔の狩猟採集の自然の暮らしを想像すればわかります。狩りが失敗したり、自然現象によって食べ物が手に入らなかったりすると、何日も、ときには何週間も、空腹に耐えねばならないことがあったはずです。 人間に断食に耐える力があるのは自然なことです。ほんの数時間何も食べないだけでカロリーを欲するほうが不自然です。 p246』
→そうなんだ。小麦を断ったから断食が楽になってたんだ!

『しかし、いったん小麦を断てば、満腹と空腹が交互に襲ってくるブドウ糖ーインスリンのシェットコースターに悩まされることもなくなり、エクソルフィンという脳を活性化する麻薬を”打つ”必要もありません。 

たとえば、7時の朝食にピーマンなどの野菜とオリーブオイルで作った卵2つのスクランブルエッグを食べれば、正午か午後1時まで空腹になることはありません。これは、多くの人が悩んでいる囲90-120分の間隔で襲ってくる空腹のサイクルとは比べものになりません。朝7時に食物繊維たつぶりのシリアルをボウル一杯食べたのにすぐお腹がすいて、
9時にはもう間食をし、さらに11時にも間食をするか、早めに昼食をとることになっていたことでしょう。

それに、実際にやってみるとわかるのですが、小麦を抜くと自然に、意識せずに、一日の摂取カロリーが350から400カロリーは減ります。また、午後の2時か3時ごろになると「何か調子が出ない」と感じる人が多いのですが、これも小麦のせいです。昼食に全粒粉のサンドイッチを食べた後に眠くなって、頭に霧がかかったようにボーッとしてしまうのはなぜでしようか これは、小麦の摂取によってブドウ糖が急に増えるもののまたすぐに急降下してしまい 、頭が働かなくなってしまうからです。p244』
→小麦を断ったから一日一食にできたのかも。

『「減らすか、完全にやめたい」食品

・コーンスターチとコーンミール コーンミール製品 (タコス、トルティーヤ、コンチップス、 コーンブレッド、朝食シリアル、そしてコーンスターチでとろみをつけたソースやグレイビーソースなど)

・スナック食品 ポテトチップス、ライスケーキ(せんべいのような米菓)、ポップコーン。こうしたコーンスターチで作られる食品は、血糖値を急上昇させます。

・デサート類ーパイ、ケーキ、カップケーキ、アイスクリーム、シャーベットなどの甘いデザート類は、すべて過剰な砂糖が含まれます。

・米類ー白米、玄米、 ワイルドライス。適量ならそれほど問題ないのですが、多量 (2分の1カップ以上) に食べると血糖値に悪影響を及ばします。

・イモ類ー白ジャガイモ、赤ジャガイモ、サツマイモ、ヤムイモは、米類と似た作用 があります。

・豆類ー黒インゲン豆、白インゲン豆、キドニービーンズ、ライ豆、ヒョコ豆、レンズ豆 。イモ類や米類のように、血糖値に影響を及ばす可能性があります(特に2分の 1カップより多く食べる場合)。

・グルテンフリー食品 小麦クルテンの代用として使われているコーンスターチ、米でんぶん、バレイショでんぶん、タピオカでんぶんが異常な血糖値の上昇を引き起こすため、避けるべきです。 

・フルーツジュース類、清涼飲料水 たとえ「天然」でも、フルーツジュース類は身体に良いものではありません。 フラボノイドやビタミンcといった健康に良い成分を含んではいるものの、砂糖含有量が多すぎるためにかえって有害です。適量 60-120 mlならたいてい問題ないのです が、それ以上飲むと血糖値に悪影響が及びます。 …。

.ドライフルーツ ドライ・クランべリー 、レーズン、干しイチジク、ドライデーツ (千しナツメヤシ)、ドライアプリコット 

・そのほかの穀類 小麦以外の穀物(キノア、ソルガム、ソバ、キビ、そしておそらくりオート麦も)には、小麦のような免疫系への影響やエクソルフィンの有害作用はありません。それでも炭水化物を多量に含んでいるという問題は変わらず、血糖値の上昇が懸念されます。したがって小麦よりは安全ですが、血糖値への影響を最小限にと どめるには量を控える(2分の1カップ未満)ことが大切です。p250,251』

→どうですか?参考になりますか?炭水化物、控えた方がいいんですね。。

『小麦の悪影響を緩和するために脂肪を制限する必要はありません。ただし、どんな食事法でも絶対に避けるべき種類の脂肪や高脂肪食品があります。たとえば、加工食品に含まれる硬化油(トランス脂肪)、揚げ物の油(酸化の副産物や AGEを過剰に含んでいる)、ソーセージやべーコン、ホットドッグ、サラミなどの加工肉製品(添加物の亜硝酸ナトリウムとAGE) などです。p252』

→また油や加工食品でいくつも本ができるほど深い話ですよ!

『現代の果物(特に農薬や殺虫剤をかけ、 エチレンガスをかけ、交雑を重ねた品種)は糖分が高すぎます。年がら年中、糖分たっぷりの果物を食べ続ければ、糖分のとりすぎで糖尿病への道を突き進んでしまいます。

わたしは患者には少量をとるように指導しています(ブルーベリー8〜10粒、イチゴ 2個、リンゴやオレンジ数切れ)。それ以上食べれば血糖値が異常に上がってしまうからです。 べリー類(ブルーベリー、ブラックベリー、イチゴ、 クランべリー 、サクランボ)は栄養価が高く糖分の少ない果物の代表選手です。 一方、 バナナやパイナップル、マンゴー、 パパイヤは糖分が高いため、特に注意しましよう。
p254』

→いまの美味しい果物は糖分が高すぎるんですね。。桃のことは本当に好きです。

『肉や卵を食べるー過去40年間の脂肪恐怖症によって、卵、牛のサーロイン、豚肉といった食べ物は忌避されてきました。これは飽和脂肪を含んでいるためですが、実は飽和脂肪には何の問題もありません。ただ、飽和脂肪と炭水化物を組み合わせてとると、LDH粒子の小型化が急激に進みます。問題なのは、飽和脂肪ではなく、炭水化物の方です。実際、最新の研究では飽和脂肪が心臓病と卒中の危険因子であるという説が否定されています。もちろん、動物性食品の摂取を通じて取り込まれる の問題はあります。 AGEは、肉に含まれている健康に悪い成分であり、動物性食品の中でも健康を害しうる成分の一つです。でも飽和脂肪が悪いのではありません。動物性食品による AGEの摂取を減らすには、できるだけ短時間に低温で調理することです。 

買い物ではなるべく、牧草で飼育した家畜の肉を選びましよう(ωー3脂肪酸の含有率が高くなり、抗生物質や成長ホルモンにまみれている可能性が低くなります)。さら、工場のような農場ではなく、人道的な環境で育てた家畜の肉が望ましいでしよう。油で肉を揚げないようにし(高温になると油が酸化して が生成されます)、加工肉はすべて避けます。
そして玉子を食べましょう。…。

.乳製品を食べるーチーズの世界を楽しみましょう。繰り返しますが、脂肪には問題ありません。そこで、スイスチーズやチェダーチーズなどのおなじみの全乳チーズから、スティルトンチーズやクロタン・ド・シャヴィニョル、エダムチーズ、コンテチーズなど珍しいものまでに堪能しましょう。チーズはおやつにうってつけですし、メインの食事にもなります。 

乳製品でもカッテージチーズやヨーグルト、牛乳、バターなどは、標準的な推奨量の 1ー2倍にとどめたほうがよいでしよう。大人の場合、乳製品のタンパク質がインスリンの分泌量に影響するため、チーズ以外の乳製品をとりすぎないほうがいいと考えられます 。乳製品のタンパク質には膵臓のインス リン分泌を確実に増大させる作用があります(チーズ作りに必要な発酵によってこの作用の原因となるアミノ酸の含有量が減少します)。

乳製品はできるだけ加工されていないものを探してください。たとえばヨーグルトに
ついては、砂糖や高果糖コーンシロップを加えた ものよりも、成分無調整、無香料、無 加糖のものを選びましょう 。 p256,257』

→短時間の低温肉魚料理、乳製品ならチーズがよいと。

『大豆食品の話になると、驚く ほど感情的になる場合があります。おそらく、小麦のようにさまざまな形で加工食品に広く使われていることが原因でしようし、大豆が遺伝子組み換えの主な標的になっていることも関係しているでしよう。 

現在、どの食品に遺伝子組み換え大豆が入っているかを見分けるのはほとんど不可能です。そこで、わたしの患者には大豆の摂取はほどほどにして、できるだけ発酵食品 (豆腐、テンべ、みそ、納豆など)を選ぶように勧めています。発酵作用によって、腸に悪影響を及ばしうる大豆のレクチンやフィチン酸塩が分解されるからです。ラクトース過敏症の方には牛乳の代わりに豆乳をお勧めしますが、前述の理由から量は控えたほう よいでしよう。こうした注意は、大豆や枝豆を豆のまま食べる場合にも当てはまります
p258』

→大豆は発酵した味噌、豆腐、納豆がよいんですね。昔の日本人の知恵、すごい。
長かったけどこれで小麦の警鐘本まとめは終わりです。

しかし小麦製品、この世にたくさんありますよね〜。

今週の花はしっとりと可愛らしいです。
もうしばらくは小麦の話題はお腹いっぱいですね!

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